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2013年3月 8日 (金)

オーベルシュタインの死は計算の上での殉死か?

二次創作ではありません。いつかこのテーマも書きたいとは思っていますが、
今はネタを温めるという方向で……。
ここでは私見を書き連ねて見たいと思います。

というのも、とあるサイトのオーベルシュタインスレを読んで、
皆さんの銀英とオーベルシュタインへの愛の深さに触発されました。

タイトルですでにネタバレしているんですが、最終巻の最終話まで
読まれていない方、観ていない方にとっては、激しいネタバレになります。
「OK」という方のみ、お読みください。

さて、生き残りの地球教徒を一掃するため、「皇帝陛下の病状は回復に
向かっている」、「回復の後は、地球教の信仰の源である地球を滅ぼすだろう」
という、偽の情報を地球教徒にリークしたオーベルシュタイン。
結果的に最後のテロリストたちが襲撃したのは、仮皇宮の皇帝陛下の
病室ではなく、まったく違う部屋でした。
そこに、なぜか居合わせたオーベルシュタイン。部屋は爆破され、
彼はテロに斃れます。
原作では、オーベルシュタインの誤算だった、あるいは計算の上での殉死
だったと、後世の評価が分かれていると記述されています。

心情的には、計算づくだったと思いたいです。皇帝をも囮に使うくらいだから、
誤算とは考えられません。情報をリークした段階で、病室の場所も
偽情報をリークしておいて、その部屋が狙われると分かっていて、
自分が囮になった(人影がなければ不自然だから)、と考えられます。

ただ一方で、自分が囮になった後、そのテロリストたちの処分は
他人任せになります。作中ではユリアン達に射殺されていますが、
取り逃がすということもありえます。彼がその件について
考えていなかったとは思えません。
では、憲兵なり直属の部下なりが必ず捕えるか殺すかしてくれると
確信していたのでしょうか。
作中で、「オーベルシュタインは他人を信用していなかったが、
自分のこともそれほど信用していなかったようである」と評されており、
僚友や部下たちを信じて殉死するというのも、何となく違うような気がします。

彼の生前の言動から察するに、「迅速かつ確実に、効率的に結果を得る」
ことに、かなりこだわっていたようです。
その「確実」さが曖昧のまま、自分で見届けることもできない条件で、
殉死を選ぶでしょうか。

というところで、やはり計算違いとも計算通りとも取れるようですね。

オーベルシュタインの思いはどうだったでしょう。
あるいは、ラインハルト死後の展望など。

計算上の殉死としたら、まだ40歳で、ずいぶん死に急いでいたと言えます。
死に急ぐ理由は考えられます。
ラインハルト死後、彼を使いこなすだけの器量のある人物が
いるとも思えない。何より、摂政となるヒルダに疎まれているのだから、
今後、自分の能力を発揮する場所はないだろうと、予想がつきます。
早々に退役したとしても、彼自身の能力、謀略面での成果がある限り、
新帝国にとって脅威となるでしょう(旧同盟のチャオ・ユイルンが
同様の脅威とみなされて謀殺されています)。
帝国の礎を盤石にするためにも、引き際と悟った……としたら、
ファンとしては格好良すぎて悶え死にそうです。

一方で、ヒルダが摂政になる帝国の今後に、不安を覚えないはずがない、
とも思うのです。
ヒルダは確かに政治的センスもあり有能ですが、ラインハルトの秘書官
として助言していただけですし、皇妃になってからは、その助言も
控えています。帝国臣民からの支持は得られるでしょうか。
能力を発揮すれば、徐々に支持を得られるとしても、皇帝死後、
地方反乱等は免れ得ないと思います。
軍政面からみても、制服組トップである軍務尚書の死は痛手となるでしょう。
その辺りの混乱を予測していなかったのか……?

それとも、その混乱を計算しても、自分が生き残る方がマイナスになると
思ったのか。

生前の発言で、しばしばラインハルトを「光」、自分を「影」と言っています。
「光には必ず影がつき従う。光が翳れば、影もまた……」
そんなセリフからは、ラインハルトと共に自分の命運も尽きると言っているようです。

積極的に死にたいとは思っていなかった。
けれど、生きたいとも思っていなかった。
自分が身代わりになって死ぬのなら、それもありかなと思っていた。

殉死の可能性も視野に入れて、可能な限りテロ実行前に
テロリストを捕える算段をしていた。
けれども、間に合わなかった時、テロリストが皇帝の病室だと疑わないよう、
囮として自分自身を使った。

そんなところかもしれません。
妄想は尽きませんけれど(笑)

最後に、オーベルシュタインは目的を達成したのか。

彼の原動力は、打倒、ゴールデンバウム王朝でした。
理由は、ルドルフ大帝の制定した劣悪遺伝子排除法ですね。
だとすると、ローエングラム王朝になり、すべて安泰でしょうか。
ラインハルトは、実力のあるものが皇帝になるべきだと、
無能な子孫が皇統を継続することを否定しましたが、
実質的には息子のアレク大公が第二代皇帝になっているわけですし、
間違いなく世襲になることでしょう。
とすれば、いずれまた、劣悪遺伝子排除法のような悪法を
作る皇帝が現れないとも限らない。
それを見越して、皇帝の権力に制限を加える必要があるでしょう。
具体的には、ユリアンが提案したように、議会制、立憲君主制へ移行するなど。
そのあたりを、オーベルシュタインは見極めたかったのではないでしょうか。

そう考えれば、まだまだ志半ばだったのかもしれません。
あるいは、絶対君主制で育った彼には、立憲制といった発想はなかった
かもしれませんが……。

と、こんなところで締めたいと思います。
いつか、二次創作のネタになるかもしれません。

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二次創作小説(銀河英雄伝説)」カテゴリの記事

コメント

ゆいさん、はじめまして。

リラと申します。ゆいさんの『銀英伝』二次創作の小説がとても面白かったので、コメントさせて頂きました。

私もオーベルシュタイン&フェルナーコンビが大好きなので。

最初に読んだのが「カリカチュア」だったのですが、あくまで上司と部下なんだけど、他の僚友たちとの付き合い方とは明らかに温度差がある閣下がつぼにはまりました。

朝5時に部下の住まいに奇襲をかける閣下とか、人間用の肉を2キロも買い込むお坊ちゃまぶりとか、なんだか微笑ましかったです。

ゆいさんがpixivにアップされていた「銀河殺人伝説」も拝読させて頂きました。

あれ脚本書いたの誰だろう、やっぱりフェルナーかなぁとか、フェルナーが閣下に劇に出てくれるよう、拝み倒してるところとか想像したり、もしラインハルトがいたらノリノリであさっての方向に推理したに違いないとか、色々妄想が広がって楽しかったです。

オーベルシュタインの最後は、私も心情的に「殉死」であってほしいと思っています。

なんというか、彼はキルヒアイスの生前と死後ではラインハルトへの心情がかなり変化していたような気がします。

初期のころは、ラインハルトが自分が考えたことを体現してくれるから必要なのであって、ラインハルト個人に対する好悪の感情は皆無のように見受けられたのですが、その後ラインハルトがヴェスターランドの生き残りに襲撃されたときにただ一人皇帝をかばったように、明らかにラインハルトに情がうつっているように思えます。

オーベルシュタインにとっては、キルヒアイスが死んだとき、ラインハルトが「お前のせいだ」と自分を責めなかったことは、かなり心打たれることで、だからこそ「あなたを見捨ててはおりません」というセリフが出てきたのではないかな~と勝手に思っています。
キルヒアイスの死はオーベルシュタインにとっても計算外のことで、きっと彼は後悔していたのではないかと。だから彼はキルヒアイスの代わりに、せめて自分が影としてラインハルトを守ろうと思ったのだったらいいな、とこの辺りは完全に私の願望です。

そういうわけで、オーベルシュタインは光であり、唯一の主人であるラインハルトに殉じたのだと思いたいわけです。

長々と失礼しました。

リラさん、初めまして^-^

オベ&フェルコンビファンの同士にお会いできて嬉しいです。
いいですよねぇ、この二人。
作中で唯一、笑顔を見せたのがフェルナーに対してなのですから、
何かしらの信頼関係があったのでは?と妄想して、
あの「カリカチュア」に至りました。

オーベルシュタインの、不器用だけど人間味のある部分を
書いてみたかった、もとい、妄想したかっただけなのですが。
ファーストフードは買えても、肉屋のハードルは高かったんです(笑)

> 銀河殺人伝説
高官たちを使ってあんな脚本を書くのは、フェルナーくらいでしょうね。
どうやって口説き落としたかは、ご想像にお任せします。
不本意ながら俳優を引き受けることになったオーベルシュタインが、
ものすごく感情のこもらない顔で、「今日から稽古だ」と言って
フェルナーに大量の書類を押しつけたとか……。

> 閣下の最期
そうそう、最初のオーベルシュタインは、ラインハルトのことを自分の目的
を果たすための手駒くらいにしか思っていなかった。
しかし作中(OVAだけかな?)、ラインハルトとの会話で、
ラインハルトのためなら命を惜しまないというようなことを、
言っているシーンがありましたね。
社交辞令のようにも見えますが、彼は社交辞令なんて言いませんから、
本心だったのではないかと思います。

恐らく、周囲が考えている以上に、彼はラインハルトのことを思っていた
のだと思います。
冷徹なやり口で嫌悪されますが、彼は常にラインハルトと王朝の
利益を考えていたし、その点、ものすごく一途でしたよね。
冷笑され、嫌悪されるようなやり方でしか、己の忠誠心を示せなかった、
不器用なオーベルシュタインだからこそ、ラインハルトと同じ日に
殉死した、と思いたいところです。

> ノリノリであさっての方向に推理したラインハルト
可愛い(笑)でも想像できてしまう。

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