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2013年7月20日 (土)

嘆き - 閣下と酒とフェルナーと (銀河英雄伝説 ついのべ)

ついのべ、こと、ツイッターで即興で書いたSSです。

この話には前段がありまして、そもそもmixiの銀英伝コミュの中に、「オーベルシュタインが絶対に言わない台詞」というお題がありまして、そこで以下のシーンを妄想したことに端を発しております。

Line4

<オーベルシュタインが絶対に言わない台詞>

アントン・フェルナーが登庁すると、上官であるオーベルシュタインが、執務室で眉間にしわを寄せていた。
「おはようございます、閣下。……どうなさったんですか?」
部下の当たり障りない爽やかな笑顔に、オーベルシュタインは忌々しげな視線をやって、ぼそりと呟いた。
「……ゆうべ、飲みすぎた」

Line4_2


これをツイートしたら、フォロワーさんが「酔っぱらってフェルナーに管を巻く閣下」とかいう美味しい餌を私に与えてくれたので、勢いでツイートしたのが、以下の「嘆き - 閣下と酒とフェルナーと」です。

言い訳がましいですが、即興で文字数も限られているので、削った表現も多々あり、推敲など全くしていませんので、そのおつもりで。

--------------------------------------------

嘆き - 閣下と酒とフェルナーと


「大体…」
隣で黙々とグラスを傾けていた上官が、突然フェルナーの椅子を自分の方へ引き寄せながら口を開いた。頬だけでなく耳まで真っ赤に染め上げて、その半眼はとろりと据わっている。
「大体、我が軍には戦って勝つことにばかりこだわる人間が多すぎるのだ」
椅子の肘かけを握りしめたまま、だらりと下げていた頭を気だるげに持ち上げて、何とも言えない笑みを浮かべる部下の目を睨みつける。
「正々堂々と戦うことだけが正義か。ふざけている。戦うための戦争などという、下らぬ血生臭いロマンチシズムに付き合わされる兵たちの身にもなってみろ」
フェルナーは僅かに緩めていた口元を引き結んで、オーベルシュタインの嘆きに耳を傾けた。あれこれと日頃は表に出さない本音をぶつける上官は、それでもやはり、諸将の才能や力量、そして主君の器量を認めているし、そのことは言葉の端々に表れている。それでも酒の力を借りて嘆きたいことがあるのだと思うと、フェルナーは妙にこの上官の存在を身近に感じた。
「閣下も人の子、というわけか」
呟くフェルナーの視線の先で、オーベルシュタインはいつの間にかカウンターに突っ伏して寝息を立てていた。
上下する背中がなぜか震えているように見えて、フェルナーは一瞬息を飲んだ。きっとこの光景を忘れることはないだろうと、フェルナーは上官の肩に上着を掛けてやった。

(Ende)

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コメント

ゆいさん、こんばんは。

ワンちゃんの肉球マークかわいいですね!
犬の肉球はプニプニして気持ちいいんですよね。我が家のワンコは、寝ているところを邪魔して肉球触ると、ぎろっとにらんできますが。

酔っぱらった閣下という非常に珍しいものが見られて楽しかったです。よっぽど鬱憤がたまってたんですね。また同僚の誰かにネチネチといちゃもんつけられたとか?

フェルナーはつぶれた閣下をどうしたんでしょうね。遅い時間に自宅に戻しても使用人は寝てるからとか考えて、自分の官舎に連れ帰っていたら面白いですね。
翌朝正気づいた閣下は、部下相手に愚痴った上に、迷惑かけてさらに落ち込むでしょう。

リラさん、こんばんは。

肉球可愛いですよね><b
思わず触りたくなるけど、だいたい迷惑そうな顔をされます(笑)

酔っぱらった閣下って、あり得ないとは思いますが、あるとしたら相当な自棄酒ですよね。ビッテンフェルトあたりに何か言われても、荒れはしないでしょうし、誰に何を言われたのやら。
それとも、積もりに積もった不満だったのでしょうか。

いずれにしろ、翌日さらに凹んでいそうですね。

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